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2010/08/31

ちょっとイイ話

先日、我が社の前を流れる下水道の清掃工事が行われた時のことである。真夏の炎天下、真っ黒に日焼けした作業員の方々が分厚いコンクリートの蓋をバールでこじ開けては、腰の高さの溝に入りゴミ掃除をしていた。ヘドロはその会社の特殊なポンプ車が彼らの後を追いながら吸い取っていくのであるがその日は半端な暑さではなかった。作業の邪魔になるので会社の前の駐車場が使えず裏の駐車場に社員の車をとめていたが用事があって外に出た時、作業員の方たちが口をそろえて「ご迷惑をおかけします?」と挨拶をしてくれた。年の頃50歳?60歳くらいの年輩の方ばかりであったが皆さん真っ黒に日焼けした顔をほころばせ心からそう言ってくれた。汗と泥で真っ黒な顔、猛暑の中のキツイ作業中にも関わらず全員が心から「ご迷惑をおかけしています?」と!!
つい事務員さんに「おじさん達に冷たいお茶を出してあげて」と言ってしまうほど心を打たれた。ポンプ車に会社の名前が書かれていたがきっと素晴らしい社長さんなのだろうと確信した。
正規社員か臨時社員か知らないが常日頃の教育なくしてこのようなことはあり得ないとこの会社の社長さんに会ってみたくなった。 教育研修で聞いたまんまの事を社員に伝える社長さん達をよくみかけるがそんな輩に限って形だけ!「心」がないのである。これ見よがしに「見せるための掃除をする」奴、自分からは絶対挨拶をしようとしない奴、そんな輩に限って礼儀を強調する。猛暑の中の涼風を感じるひと時であった。