ページ

2013/09/17

2020 東京オリンピック

この盛り上がりは何? 招致が決まる前後の報道を見て違和感を感じてきたのは小生だけなんだろうかと思いつつ危機感、虚しさを感じざるを得ない数日間であった。極めつけは安倍総理の演説、聞いていて背筋が寒くなった。原発の現状をこの人は本気でそう思っているのだろうかと!素人の我々でさえ増え続ける汚染水、その流出先の海の現状が相当危険な状態にあることは容易に想像できる。「極僅かなエリアの中でコントロールされている」などという馬鹿げたコメントは誰の入れ知恵で言っているのか?震災当時の総理の愚かな行動が後になって批判の対象になったが、今の総理もリーダーとしての資質に大差はない。事実あのプレゼン?から一週間も経たないうちに当事者である東電が「コントロールされていない」とのコメントを発表した。政府関係者が「何やっているんだ~」ではなく「何言っているんだ~」と東電に抗議したのは明白である。東電も政府もそのレベルなのである。野党時代、あれほど尖閣諸島を巡る政府の対応に弱腰と批判をしていた現政権の先生方は延々と続く中国船の領海侵犯に「遺憾である」のコメントを流す姿は何もできなかった前政権と何ら変わらない。全てが景気最優先で動いているような現状に楔を打ち込むほどのコメントを発することのできる人物がブラウン管に登場しないのは何故なのか?テレビ局各社も視聴率最優先、景気最優先なのだからそれに警鐘を鳴らすような考えの持ち主を出演させる勇気(正義)など微塵も無いのは日頃の低俗番組を見れば想像がつくというものである。一国のリーダーの由々しき発言が国民の間でも大きく取り上げられないのは「国民総白痴化」になりつつある今の日本を象徴しているようにさえ思える。何を言おうと責任のない経済学者、「想定外」で責任回避する地震学者、軽はずみな言動で責任を取らされる政治屋、民間においても自分最優先の経営者等等「情けない人間」が充満している世の中で、身を賭して国を守る・責任を果たす人々が脚光を浴びる世の中にするには今なにが必要なのであろうか? イラク戦争を真っ先に支持した小泉政権の愚直さをその後メディアが取り上げたことはない。なんでもアリの経済政策が今どのような弊害をもたらしているか取り上げたこともない。日本人は「忘れる」天才なのであろうか?一極集中の打破、地方分権、道州制と言った議論は何処へ行ってしまったのであろうか。何故今肥大化した東京でとてつもない費用をかけてオリンピックを開催しなければならないのか?小生にはどうしても納得がいかないのである。